うさぎを迎える前に

小動物の新しい家族探しは 小さい命のリレーと言われています。
里親様は このリレーのアンカーです。

このページには 既にご存知のことばかり書かれているかもしれませんが
ご一読いただきまして 終生家族として共に暮らせるかをいまいちどお考えいただければと思います。
またアンカーとなっていただくために お見合い前のアンケートがございます。


ウサギは「犬猫のようには鳴かない」「体臭があまりない」などの理由から
集合住宅でも近隣の迷惑にならないということで 人気があるそうです。
しかし その影で飼い切れずに飼育放棄されてしまうウサギも増えています。

可愛いだけではありません。基本的には抱っこが苦手です。
お世話もあります。病気になるかもしれません。大きくもなります。
特性を理解したうえで お迎えいただきたいと思います。
そして 甘えたな子もいれば クールな子もいます。
特性だけではなく 個体差があることも理解したうえで どうぞお迎えください。

■かじるのが好き■

ウサギの習性のひとつに かじったり掘ったりという行動があります。
家具・壁・敷居・柱・コードなども齧ってしまいます。
それにより 異物(壁紙、タオル繊維、絨毯等)がおなかに詰まったり
コード類による感電死してしまう危険性もあります。
齧られて困る物、齧ると体に悪い物は、徹底的にガードする必要があります。
■暑さは苦手■

真夏の締め切った室内での留守番はウサギにとっては灼熱地獄のようなものです。
夏など気温の高い時期にはエアコンや扇風機等を使って室温管理をする必要があります。
■発情行動をとることがある■

個体差がありますが性別に関係なく発情行動をとります。
オスの発情行動は、オシッコを飛ばしての縄張り確保・人間に対してマウンティング行為が挙げられます。
メスは季節の変わり目など突然巣作りを始めることがあります。
想像妊娠することも珍しくなく、巣を作るだけでなく身体も妊娠したように変化が起こります。
■なわばり意識は強い■

かなりなわばり意識は強いです。オスの場合はオシッコを飛ばす習慣があります。
残念なことにオシッコはとても臭いです。
多頭飼育の場合 自分のなわばりを守るため かなり激しい流血を伴う喧嘩をします。
■繁殖力が強い■

かなりの多産で、オスとメスを一緒にしていると、あっという間にどんどん増えてしまいます。
愛するウサギの子供を見たい気持ちが芽生えるかもしれませんが
出産適齢期・健康状態・家系・飼育環境すべてクリアしていたとしても
すべての仔ウサギの引き受け先が確実でない限りは繁殖をさけて欲しいと思います。
■換毛期が年に2回はある■

換毛期が年に2回あります。いわゆる夏毛や冬毛の生え変わりですが
この期間中は部屋中に毛が舞います。その量は短毛種でも驚くくらいです。
喘息やアレルギーがある方にはとてもつらい状態になるかもしれません。
そして換毛期は毎日こまめにコーミングして〔毛球症〕にならないようにする必要があります。
■ウサギを診られる動物病院が少ない■

動物病院は数あれど うさぎを診られる病院はまだ少ないと思います。
お迎えする前に必ず病院を探しておきましょう。
また病気になった時の医療費は意外とかかります。
■ケージの置き場所■

ケージの大きさは新聞見開き1ページ分以上の広さで
ウサギが座って耳が天井にあたらない高さが最低限となります。
その大きさのものをエアコンや窓からの風邪が直接あたらない場所に
常設できるか必ず確認しましょう。
■新鮮な水が好き■

吸い口にゴミやエサが詰まる事があるので毎日洗って水を替え
きちんとチェックすることが必要です。
室温が高い季節には朝夕と水を交換するのが望ましいです。
また給水ボトルで飲める子と飲めない子がいます。
■たっぷりの牧草が必要です■

年齢にあった牧草を 牧草は食べたいだけ食べられるように
たっぷり準備してあげましょう。
牧草からは粉が舞ったりするのでアレルギーのある方は事前に検査をおすすめします。
■うさぎ専用固形フード(ペレット)■

メーカー倒産・災害に備えて 良質のペレットを複数混ぜることをオススメします。
コーン・ナッツなどが含まれてるのは健康に悪いので与えてはいけません。
大豆、小麦、大麦、アルファルファミール、ふすま等の嗜好性の高い原料を多めに配合していない製品を選択してください。
離乳後〜7ヶ月までは 7ヶ月以下専用を複合すればいいと言われています。
■トイレ事情■

市販のうさぎ用トイレの中にワラ 新聞紙 ペットシート トイレ砂などを入れて使います。
濡れると固まる砂などは ウサギのおなかの中で固まる恐れがあるので使わない方が良いようです。
決まった場所にする習性はありますが 部屋にいるときはジャンプやダッシュで力が入ったときにウンチをすることはあります。
■飼育書■

すでにアドバイスされているかもしれませんが
最新の飼育書を最低2冊は読むと良いと言われています。
■いろいろ必要な用品があります■

健康管理は体重測定も基本のひとつです。専用のものがあると便利ですが
人間用の精密なものであれば代用できるかもしれません。
ウサギが過ごす部屋には温度計や湿度計があると管理し易くなります。
季節ごとにパネルヒーターや冷え冷えボード等の季節用品も必要になってきます。
病気になったときに慌てないよう事前にキャリーケースを準備する必要があります。